三島駅南口の再開発はいつ完成?全6棟の中身と2026年8月の工事状況【現地写真】

三島駅南口東街区再開発の建設現場。タワークレーン2基と緑の養生ネットに覆われた躯体 未分類

三島駅の南口に立つと、目の前でクレーンが2基動いています。三島駅南口東街区再開発事業——三島駅南口で進められている大規模な市街地再開発事業で、24階建てのタワーマンションを含む全6棟が建ち上がる計画です。A地区の完成は2028年、B地区のホテルは2029年の開業が予定されています。

先日、現地に行って工事の様子と、仮囲いに貼られた標識を撮ってきました。標識には、これまで公表されていた計画からの変更点が記載されていました。

そしていま、この新しいまちの愛称(タウンネーム)が公募されています。締切は2026年8月21日(金)。市制85周年の記念事業として、市民の応募から名前が決まります。

全6棟の中身、完成までのスケジュール、現地で確認できた計画変更、そしてタウンネーム公募の応募方法まで、いまの三島駅南口の全体像をまとめます。

【まず結論】タウンネーム公募は8月21日(金)まで

締切が近いので、応募情報から先に整理します。

募集概要

募集内容 三島駅南口東街区再開発事業のA地区・B地区を含むエリア全体の愛称「タウンネーム」
募集期間 2026年7月17日(金)~8月21日(金)
応募方法 電子申請サービス「ロゴフォーム」から応募
応募点数 1人につき1点
結果発表 2026年11月頃を予定
表彰式 2026年11月頃、三島市役所で実施予定(最優秀作品のみ)
主催 三島市 計画まちづくり部 三島駅周辺整備推進課

応募フォームと公募要項は、三島市公式サイトのタウンネーム公募ページにまとまっています。公募要項・選考要項のPDFも同ページからダウンロードできるので、応募前に一読しておくと安心です。

賞品がなかなか本気

賞名 人数 賞品
最優秀賞(採用作品) 1名 市特産品+観光関連品(20,000円相当)+副賞:ホテルペア宿泊券(朝食付き)
市長賞(一般の部) 1名 市特産品(15,000円相当)
市長賞(中学生以下の部) 1名 市特産品(15,000円相当)
選考委員長賞 1名 市特産品(10,000円相当)
再開発組合賞 4名 再開発組合関連品(5,000円相当)

注目したいのが最優秀賞の副賞です。このホテルペア宿泊券、2029年(令和11年)に三島駅南口東街区に開業予定のホテルの宿泊券とされています。つまり「自分が名付けたまちに、自分が最初期に泊まる」という賞品。3年後に使う宿泊券というのは、なかなか他では見ないですね。

また、中学生以下の部が別枠で用意されているのもポイントです。夏休みの自由研究や家族の話題としても取り組みやすい設計になっています。

決定までの流れ

  1. 公募期間:7月17日~8月21日
  2. 選考委員会などによる選考:8月下旬~9月下旬
    (委員長:日本大学国際関係学部 矢嶋敏朗 教授/ほか商工観光・医療・交通関係者などの投票による選考)
  3. 公開電子投票による最終選考:10月上旬~下旬
  4. 結果発表:11月頃(最優秀賞作品には表彰式を実施)

10月には誰でも参加できる公開投票があります。応募が間に合わなかった方も、こちらで関わることができます。投票者の中から抽選で5名に観光関連品(5,000円相当)が贈られる予定とのことです。

そもそも「三島駅南口東街区再開発」とは

名前を考えるにも、何が建つのか分からないと難しいので、事業の中身を整理します。

三島駅南口の再開発は、駅前ロータリーを挟んで西街区東街区に分かれています。いま工事が進んでいるのは東街区。そしてその東街区が、さらにA地区B地区の2つに分かれます。

A地区 B地区
事業手法 第一種市街地再開発事業(組合施行) 事業用定期借地事業
事業主体 三島駅南口東街区A地区市街地再開発組合 ミサワホーム(土地所有者は三島市)
敷地面積 約10,100㎡ 約2,680㎡
位置 奥(東側) 駅前ロータリー側
A棟・B棟・C棟・D棟 E棟・F棟
状況 2024年4月着工、工事中 未着工(2026年秋着工予定)

建つのは全6棟

規模 主な用途
A棟 地上24階/延床 約30,430㎡ 分譲住宅251戸、医療施設、店舗
B棟 地上6階/約3,330㎡ 賃貸住宅16戸、事務所、子育て支援施設、店舗
C棟 地上7階/約16,795㎡ 駐車場(688台)
D棟 地上10階/約5,210㎡ 分譲住宅48戸、店舗
E棟 地上2階 観光、店舗
F棟 地上11階 ホテル、店舗

A棟は高さ約90m。4階には順天堂大学病院が運営する医療フロアが入る計画で、高機能健診センターやクリニックの開設が予定されています。三島市が掲げる「スマートウエルネスシティ(健幸都市)」の中核機能として、駅前に医療を置くという構想です。

C棟の立体駐車場688台は、内訳が市営駐車場418台+分譲マンション用270台。南口周辺の慢性的な駐車場不足への回答にもなっています。

【現地取材】2026年8月の工事状況

ここからは実際に見てきた様子です。

三島駅南口東街区A地区の建設現場。タワークレーン2基と緑の養生ネットに覆われた躯体

駅前交差点から見ると、緑の養生ネットに覆われた躯体の上に、タワークレーンが2基。手前の白い仮囲いがB地区、その奥のクレーンが立っているエリアがA地区です。

静岡県建設業協会の会報「けんせつ静岡」(2026年夏号)に、施工を担当する東急・小野・山本建設工事共同企業体への取材が載っており、2026年5月時点の状況が詳しく紹介されていました。それによると——

  • A棟:4階の躯体工事中。RC造で、5階から上の住宅階はプレキャスト構造。4階と5階の間に免震層を設ける「中間免震構造」を採用
  • B棟:5月下旬から基礎の掘削工事に着手
  • C棟(立体駐車場):ほぼ完成
  • D棟:4階の躯体工事中
  • 歩行者デッキ:5月中旬から鉄骨躯体の組立に着手

写真で見えている高さは、ちょうどこの「4階まで立ち上がった」状態と重なります。ここから24階まで伸びていくと考えると、完成時のスケール感は相当なものになりそうです。

仮囲いの工事看板

三島駅南口東街区A地区の工事看板。設計監理はアール・アイ・エー、施工は東急・小野・山本建設共同企業体

仮囲いに掲示されている工事看板から読み取れる情報です。

工事名 三島駅南口東街区A地区第一種市街地再開発事業に係る施設建築物新築工事
施主 三島駅南口東街区A地区市街地再開発組合
設計/監理 株式会社アール・アイ・エー(ria)
施工 東急・小野・山本 建設共同企業体
建築確認 2024年4月5日
労災保険 事業期間 2024年4月1日~2028年3月31日
鉄骨製作工場 株式会社剛工業(富士市富士岡)/株式会社カジケイ鉄工(岐阜県垂井町)

地元目線で気になったのが鉄骨製作を富士市の会社が担当している点。三島駅前に建つタワーの骨組みが、同じ県東部でつくられているというのは、なんだか嬉しい情報です。

また、仮囲いに大きく入っている「ASMACI(アスマチ)」のロゴは、ミサワホームを代表企業とする事業協力者「アスマチ三島プロジェクト共同企業体」のものです。

B地区の標識で分かった「計画変更」

今回いちばんの収穫がこちらです。

三島駅南口東街区B地区の建築計画のお知らせ標識。地上11階・高さ43.15m、着工予定2026年9月1日と記載

駅前側の仮囲いに、B地区の建築計画標識が掲示されていました。2026年2月12日設置とあります。

建築物の名称 三島駅南口東街区B地区定期借地事業施設建築物
建築主 ミサワホーム株式会社
設計者 株式会社アール・アイ・エー 東京本社
工事施工者 未定
敷地の位置 三島市一番町2785-2 他
用途 ホテル、飲食店、物品販売業を営む店舗
敷地面積 2,675.44㎡
建築面積 1,087.41(1,540.94)㎡
延べ面積 7,151.23(7,651.23)㎡
高さ 43.15m
構造・階数 RC造一部鉄骨造/地上11階
基礎工法 直接基礎
着工予定 2026年9月1日
完成予定 2028年12月31日
標識設置 2026年2月12日

ここで注目したいのが階数です。2024年の着工時のリリースや、その後に各所で紹介されてきた資料では、F棟は「地上8階」とされていました。それが今回の標識では「地上11階・高さ43.15m」。3階分、上に伸びています。

「けんせつ静岡」2026年夏号の事業概要でもF棟は11階建てと記載されており、標識と一致します。ホテル部分の規模が拡大された、と見てよさそうです。

もうひとつ、施工者が「未定」のままという点。着工予定が2026年9月1日と目前に迫っているので、ここは近いうちに動きがありそうです。

着工時期には2つの情報がある

正確を期すために書いておくと、B地区の着工・完成時期には情報のブレがあります。

情報源 着工 完成
現地の建築計画標識(2026年2月設置) 2026年9月1日 2028年12月31日
「けんせつ静岡」2026年夏号(事業者取材) 2026年11月ごろ 2029年2月ごろ

標識は法令に基づく届出時点の数字、取材記事は2026年5月時点の見込みなので、実際は2026年秋ごろ着工、2029年初頭の完成あたりに落ち着きそうです。タウンネームの副賞が「令和11年(2029年)に開業予定のホテル宿泊券」とされていることからも、後者の線が濃いように思います。

三島駅前再開発、ここまでの39年

いま動いている工事は、実はとても長い経緯の先にあります。時系列で整理してみました。

構想から白紙化まで

1987年(昭和62年) 三島駅前再開発の検討が開始される
2011年度 事業化の動きがあったが、東日本大震災の影響などで一旦白紙に
2011年度 市が「三島駅周辺グランドデザイン」を策定。東街区を広域健康医療拠点と位置付け
2012年ごろ~ 地権者向けの勉強会がスタート

事業化へ

2017年 事業協力者を決める公募型プロポーザル開始。「アスマチ三島プロジェクト共同企業体」が最優秀提案者に
2018年 市・共同企業体・準備組合の3者で事業協力協定を締結/市民説明会(8月・秋)
2019年 市民説明会(2月・9月)
2020年 都市計画決定
2022年5月31日 静岡県知事が組合設立を認可
2022年6月17日 総会を開催し、市街地再開発組合として設立

工事が動き出す

2024年1月 解体・整地工事に着手
2024年2月6日 事業関係者約120名が参加して安全祈願祭
2024年4月5日 建築確認
2024年4月15日 A地区 新築工事に着工
2025年11月 市が進捗状況資料を更新公開
2026年2月12日 市が進捗状況資料(2026年2月版)を公開/B地区の建築計画標識を設置
2026年3月1日 南口広場側の送迎用駐車場が閉鎖。周辺コインパーキングで20分無料サービス開始
2026年5月 A棟・D棟が4階躯体、C棟ほぼ完成、歩行者デッキ鉄骨組立着手
2026年6月29日 タウンネーム選考委員会を設置
2026年7月17日~8月21日 タウンネーム公募(受付中)

これから

2026年8月下旬~9月下旬 選考委員会などによる選考
2026年秋 B地区 着工予定
2026年10月 公開電子投票による最終選考
2026年11月頃 タウンネーム結果発表・表彰式
2028年2月ごろ A地区 竣工予定
2028年 まちびらき
2029年初頭 B地区完成、ホテル開業予定

1987年の検討開始から数えると、完成まで約40年。三島駅前の再開発は、それだけ長く待たれてきた計画だということが分かります。

「杭を打たない」——湧水を守るための工法

三島といえば楽寿園の小浜池、源兵衛川、そして「水の都」。この再開発でも、地下水保全が大きなテーマになっています。

東街区の周辺は、地表付近に玄武岩溶岩が分布し、豊富な湧水が存在するという特徴的な地形です。ここに高層ビルを建てるにあたり、次のような対策が取られています。

  • 高層棟を含むすべての建物で杭を打たない「直接基礎」を採用。建物の基礎が地下水位に触れない設計に
  • 工事中は、市が実施する地下水モニタリングとは別に、事業者側でも24時間態勢でモニタリングを実施・公表(「けんせつ静岡」2026年夏号でのミサワホーム担当者の説明による)
  • 第三者機関である「地下水対策検討委員会」と協力して保全対策を推進
  • 山留工事では、地表付近の玄武岩溶岩をARハンマ工法などで砕き、騒音・振動の低減と汚濁水の発生防止を図る

写真03の標識に「基礎工法:直接基礎」と明記されているのも、この方針の表れです。24階建て・高さ90mの建物を杭なしで支えるというのは、なかなか思い切った選択に見えますが、それだけ湧水が守るべきものとして扱われている、ということでもあります。

なお、市側の取り組みとしては、2016年度(平成28年度)から有識者による地下水対策検討委員会が設置されており、2025年8月の第11回委員会では、建物の基礎底盤と地下水位との間に離隔が確保されていること、地下水調査結果から三島駅周辺の地下水に工事の影響は確認されなかったことが報告されています。委員会の資料はすべて市のホームページで公開されています。

また、地下水の調査結果は三島市の公式サイトで毎月公表されているので、気になる方はチェックしてみてください。

工事中の駅前、ここが変わっています

実際に三島駅を使う人にとって、いちばん影響が大きいのがこのあたりです。

送迎用の駐車場が変わった

南口広場側(駅前交番の東側)にあった送迎用駐車場は2026年3月1日に閉鎖されました。代わりに、民間事業者の協力により周辺のコインパーキングで20分以内の出庫なら無料というサービスが始まっています。

  • NPC24H三島駅南口パーキング(一番町4-20/56台)
  • タイムズ三島一番町第2(一番町11/15台)
  • ほか計4カ所

「いつもの場所に停めればいい」と思って行くと戸惑うので、送迎の予定がある方は事前に場所を確認しておくのが安全です。最新の一覧は三島市の送迎用駐車場のご案内ページで確認できます。

公衆トイレ・喫煙所も撤去済み

南口の公衆トイレと喫煙所は、工事に伴いすでに撤去されています。トイレについては市が「公共的トイレ協力店」の利用を案内しています。

タウンネーム、どう考える?

最後に、応募のヒントになりそうな材料を並べておきます。市が公表している「応募にあたっての再開発事業情報」でも、以下のような要素を踏まえて自由な発想で、と案内されています。

  • 導入機能:医療・健康、商業、住居、ホテル、観光、子育て支援
  • コンセプト:広域健康医療拠点、スマートウエルネスシティ、「健幸都市みしま」
  • 立地:JR東海道線・東海道新幹線・伊豆箱根鉄道駿豆線・バスが交わる交通結節点。伊豆・箱根・富士の玄関口
  • 土地の個性:湧水、玄武岩溶岩、水の都
  • 空間の特徴:駅前から続く歩行者デッキ、イベントが開催できる広場

個人的には「歩行者デッキと広場」という要素が面白いと思っています。事業区域内は西側の駅前広場と東側の道路で約6mの高低差があり、それを活かして駅前からつながるひさし付きのデッキが設けられる計画です。歩行者と車の動線が分離され、デッキの両サイドに店舗と広場が配置される。単なる「ビル群」ではなく、通り抜けられる空間になるわけです。

名前を考えるなら、建物よりこの「抜け感」や「人の流れ」に着目したほうが、実際のまちの姿に合うかもしれません。

アクセス

場所 静岡県三島市一番町(三島駅南口東街区)
最寄駅 JR三島駅 南口すぐ(東海道新幹線・東海道本線)/伊豆箱根鉄道駿豆線 三島駅
事業に関する問い合わせ 三島市 計画まちづくり部 三島駅周辺整備推進課
TEL 055-983-2633

まとめ

  • タウンネーム公募は2026年8月21日(金)まで。ロゴフォームから、1人1点
  • 最優秀賞の副賞は、2029年に東街区に開業予定のホテルのペア宿泊券
  • 中学生以下の部が別枠であり、10月には誰でも参加できる公開投票もある
  • 東街区にはA~F棟の全6棟。24階建てタワーマンション、順天堂大学病院の医療フロア、688台の立体駐車場、ホテルなど
  • 現地の標識により、B地区F棟は8階から11階・高さ43.15mに拡大していることを確認。着工は2026年秋の見込み
  • 湧水保全のため、全建物で杭を打たない直接基礎を採用
  • 南口の送迎用駐車場は2026年3月に閉鎖。周辺コインパーキングの20分無料サービスへ

1987年の検討開始から約40年。名前が決まるというのは、いよいよ「まち」として立ち上がる段階に入ったということだと思います。応募は8月21日まで。三島駅を使っている方なら、思いつくことがあるのではないでしょうか。

参考リンク

※本記事の情報は2026年8月18日時点のものです。工期・計画内容は変更される場合があります。応募の際は必ず三島市公式サイトで最新情報をご確認ください。

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