岩波駅前広場の工事はいつまで?2026年9月完成予定と乗降所の変更

舗装と縁石が形になってきた岩波駅前広場の工事現場。奥では重機が作業中。「岩波駅前広場が形に ウーブン・シティ最寄り駅の玄関口が動き出す」の見出しと、2026年8月24日の現地レポートである旨が入っている 裾野市

毎日の通勤で使っているJR御殿場線・岩波駅。トヨタの実証都市「ウーブン・シティ」の最寄り駅でもあるこの駅の駅前が、いま大きく姿を変えています。

これまで岩波駅前にはロータリーらしいロータリーがなく、送迎の車と歩行者、バスが同じ狭いスペースに入り混じる状態でした。それが2026年8月24日の朝、通勤前に見た時点では、アスファルトが敷かれ、縁石が並び、植樹帯の形まで見えてきています。現地の工事看板と、裾野市が公開している資料をあわせて、いま何が進んでいるのかを整理しました。

この記事のポイント

  • 駅前乗降所は2026年5月25日から使用不可。送迎は県道337号を渡った向かい側の一般車乗降所へ
  • 工事は県道をはさんで2か所で進行中。駅前広場(ロータリー)の本体は県道の向かい側
  • 駅前広場の工期は令和8年(2026年)9月30日まで。市の公表スケジュールとも一致
  • その先には官民連携の「賑わい施設」整備が控える。事業者決定は2027年1月下旬の予定

工事現場は2か所ある

まず場所の整理から。岩波駅の前を通っているのは静岡県道337号(仙石原新田線)で、駅と県道が斜めに向き合う形になっています。今回の工事は、この県道をはさんで2か所で進んでいます。

  • 現場①:岩波駅のすぐ横/線路寄りの区画。擁壁の新設と掘削が進んでいます
  • 現場②:県道を渡った先、T字路のすぐ右側の広場/こちらが駅前広場(ロータリー)の本体です

駅を出て県道を渡った向かい側が新しい駅前広場になる、という位置関係です。駅の目の前がそのまま広場になるわけではないので、初めて聞くと少し意外かもしれません。

【重要】駅前乗降所は2026年5月25日から使えません

現場①の看板の脇に、赤字の掲示が出ていました。送迎で駅を使う人には、これが一番大事な情報です。

現場①側の看板は3枚組。右端の赤字が乗降所閉鎖の告知(2026年7月30日撮影)

岩波駅前広場新設工事のため、令和八年五月二十五日から駅前乗降所は使用できなくなります。県道向い側の一般車乗降所をご利用ください。

つまり2026年5月25日以降、駅舎のすぐ前で車の乗り降りはできません。送迎は県道337号を渡った向かい側、現場②の一般車乗降所を使うことになります。朝夕に家族の送迎で駅を利用している方は、この点だけでも押さえておいてください。

なお、この乗降所の変更は現地の掲示でしか案内されていません。裾野市のウェブサイトの「整備状況」ページも「まちづくりニュース」も更新日は2026年5月26日、つまり閉鎖の翌日ですが、乗降所については触れられていませんでした。駅に来て初めて気づく、という方も多いのではないかと思います。

工事看板から読み取れる内容

駅前の看板は、現場ごとに文言も工期も違っていました。まず、広場側(現場②)に立っている横並び2枚組の看板です。

「駅前広場を整備しています」。現在の航空写真と完成イメージが並べて掲示されている

事業名 令和7年度 都市構造再編集中支援事業
岩波駅前広場等新設工事(市道1-12号線)
工期 令和7年12月2日 ~ 令和8年8月31日
作業時間帯 8:00~17:00
発注者 裾野市長 村田悠/建設部 駅周辺整備課(TEL 055-994-9010)
受注者 眞田建設株式会社(TEL 055-997-1337)

いっぽう、駅寄り(現場①)に立っているのが、先ほどの3枚組の看板です。左端のパネルには完成イメージのCGパースが載っていて、ロータリーと駅舎の位置関係がよく分かります。事業名の末尾には「(繰越明許)」と付いており、工期も別に設定されています。

事業名 令和7年度 都市構造再編集中支援事業(繰越明許)
岩波駅前広場新設工事
工期 令和8年4月1日 ~ 令和8年9月30日
発注者 裾野市建設部 駅周辺整備課(TEL 055-994-9010)
受注者 眞田建設株式会社(TEL 055-997-1337)

つまり、駅前広場そのものの工事は2026年(令和8年)9月30日を一区切りとして進んでいる、ということになります。「都市構造再編集中支援事業」は国土交通省の交付金事業の名称で、市が単独で行っているのではなく、国の支援を受けた都市再生の枠組みで整備が進められています。

現場②・駅前広場はここまで進んでいた

県道側から見ると、ロータリーの輪郭がはっきり分かる。中央の島は植樹帯になる部分

看板のCGとほぼ同じ形が、すでに地面に描かれていました。緩やかな曲線を描く縁石、中央の細長い植樹帯、そしてぐるりと回れる車路。手前側は舗装と区画線、誘導矢印まで引かれていて、おそらくこれが看板で案内されている一般車乗降所です。

奥のオレンジのバリケードから向こうは、まだ土工事の最中。モーターグレーダーとローラーが動いており、車道部分の路盤づくりが最終段階に入っているように見えます。積まれたヒューム管は、これからの排水の仕上げ用でしょうか。

手前には「岩波駅」「時之栖」「キヤノン」のバス停ポールが立ったままで、この位置関係が最終形でどうなるのかは気になるところです。

現場①・駅のすぐ横でも掘削が進む

県道越しに駅のほうを見たところ。駅のすぐ横で擁壁が新設され、盛土が積まれている

県道越しに駅のほうを振り返ると、駅のすぐ横でも掘削が進んでいました。背後には岩波駅のホームと跨線橋、そして架線が見えます。コンクリートの擁壁が新しく立ち上がり、その手前に土が盛られている状態。重機に入っている業者名が広場本体とは別だったので、こちらは別契約の工事が並行して動いているようです。

そもそも「岩波駅周辺整備事業」とは

この工事は単発の道路工事ではなく、裾野市が10年以上のスパンで進めている大きなまちづくりの一部です。その出発点にあるのが、トヨタのウーブン・シティ建設でした。

きっかけは、1960年代から操業していたトヨタ自動車東日本・東富士工場の閉鎖と、その跡地でのウーブン・シティ構想でした。裾野市は令和2年度に「裾野市北部地域まちづくり基本構想」、令和3年度に「岩波駅周辺地区まちづくり基本計画」、令和4年度に「岩波駅周辺まちづくりの道しるべ-まちづくりデザインノート-」と、段階的に計画を積み上げてきています。

市が課題として挙げてきたのは、まさに毎朝通勤で感じていたことでした。駅前広場にロータリーや駐車場がなく人と車が混在していること、通勤・通学時間帯の国道246号沿いの混雑、そして駅から周辺企業へ向かう横断歩道橋の安全確保。今回の広場整備は、その一番目の解決策にあたります。

数字で見ると、岩波駅の1日平均乗車人員は1,699人(2024年度/静岡県統計年鑑)。周辺にキヤノンや矢崎総業などの事業所が集まる「通勤の駅」であることが、そのまま数字に表れています。日中はのんびりしているのに朝夕だけ人が集中する、という使われ方が、駅前の混雑につながっていたわけです。

岩波駅は御殿場線で3番目に利用者が多い

御殿場線の静岡県内の駅と比べてみると、岩波駅の位置づけがはっきりします。

御殿場線・静岡県内の駅の1日平均乗車人員(2024年度/静岡県統計年鑑)

御殿場線・静岡県内の駅 1日平均乗車人員(2024年度)
順位 駅名 乗車人員 所在地
1 御殿場 4,477人 御殿場市
2 裾野 2,265人 裾野市
3 岩波 1,699人 裾野市
4 下土狩 1,319人 長泉町
5 長泉なめり 991人 長泉町
6 富士岡 910人 御殿場市

上位2つは御殿場市と裾野市それぞれの代表駅です。それに次ぐ3位が岩波駅。代表駅ではない、いわば「途中の駅」としては、御殿場線でもっとも利用者が多い部類に入ります。

この規模の駅に、これまでロータリーも駐車場もなかった。そう考えると、今回の整備がなぜ優先されたのかが見えてきます。

(注記)沼津駅・国府津駅は東海道本線との接続駅のため除外しています。大岡駅・南御殿場駅・足柄駅・駿河小山駅、および神奈川県内の各駅は、2024年度の数値が公表されていないか出典が異なるため、この表には含めていません。

工事はA〜Eの5工区に分かれている

裾野市が不定期に発行している「岩波駅周辺地区まちづくりニュース」の最新号(No.20/2026年5月発行)を見ると、岩波駅周辺の工事がA〜Eの5工区に整理されていることが分かります。

岩波駅周辺整備事業の工区区分(まちづくりニュースNo.20より)
工区 内容 状況
A 新御宿横断歩道橋 開通済み
B 市道1822号線 メゾン社宅内が一部完了。国道246号への接続工事へ
C 御宿第二横断歩道橋 周辺の進捗にあわせて、今後階段の新設工事を実施
D 市道1264号線(緑道)曲線橋・富士見橋北橋 曲線橋は令和8年3月に上部工型枠が外れた。完成は令和8年9月予定
E 駅前広場等 造成工事を実施中(=今回の記事の現場)

今回見てきた駅前広場は、このうちのE工区にあたります。

「9月完成」は市の資料でも裏付けられている

同じニュースに載っている事業スケジュール表には、駅前広場等の欄に「造成 令和8年3月完成/附帯 令和8年9月完成」と書かれています。現地の看板にある「令和8年9月30日まで」という工期と、市の公表スケジュールがきちんと一致していました。

D工区の曲線橋も完成が令和8年9月予定なので、2026年秋には駅前広場と緑道の橋が同時期に形になることになります。岩波駅周辺の景色が一番大きく変わるタイミングは、この秋と考えてよさそうです。

すでに完成・進行している他の工事

裾野市の「整備状況」ページでは、工区ごとの進捗が写真付きで公開されています。

  • A:新御宿横断歩道橋/すでに開通済み。歩行者だけでなく自転車も渡れる構造で、眺望を妨げない透過性のある高欄が採用されています
  • D:市道1264号線 曲線橋/2026年3月時点で橋体が姿を現しています。曲線型枠を使ってコンクリートを打設し、滑らかなカーブとシャープなエッジをつくり出したとのこと。曲線橋からS字を描きながら緩やかに下って岩波駅へ向かうルートになります
  • E:駅前広場等 水路工事/2026年4月撮影。ヤシ繊維ロールや丸太杭、現場で出た溶岩を使った石積みを組み合わせるなど、自然素材を活かした作り方をしています

黄瀬川の溶岩や用水路といった岩波らしい風景を残しながら整備する、という市の方針が、水路工事の作り方によく表れていると思います。

岩波駅の旧駅舎はどうなる?

もうひとつ、まちづくりニュースNo.20で気になった記述があります。2026年6月13日に岩波公民館で開催された岩波区意見交換会の議題に、「岩波駅旧駅舎の活用方法」が入っていました。

岩波駅は2018年度以降、駅舎の移設や移転、エレベーター・スロープの新設と、段階的に改良が重ねられてきた駅です。その過程で役目を終えた旧駅舎をどう使うか、という話が住民との間で議論されているようです。単なる解体ではなく「活用方法」という言葉が議題に上がっている点が気になります。こちらも続報を追いたいところです。

次は「賑わい施設」。プロポーザルが進行中

そして、いま最も動きがあるのがここです。裾野市は2026年7月2日に「岩波駅周辺整備事業(賑わい施設整備)」の公募型プロポーザルを公告しました。官民連携で、駅前に賑わい拠点誘導施設と立体駐車場を整備する事業者を選ぶものです。

プロポーザルの主なスケジュール(裾野市公表・2026年8月21日更新時点)
公告 2026年7月2日
参加表明書 提出期限 2026年8月14日
参加資格審査結果 通知 2026年8月28日
企画提案書 提出期限 2026年12月11日
ヒアリング・審査委員会 2027年1月中旬
優先交渉権者の特定等 結果通知 2027年1月下旬
事業契約の締結 2027年3月ごろ

市は募集の趣旨として、富士山の眺望、田園や用水路、黄瀬川の溶岩といった岩波の原風景を受け継ぎながら、未来技術と融合した「みんなの駅前空間」をつくることを掲げています。また、地域企業の参画を促すための事前エントリー制度も別途実施されています。

広場が2026年秋に形になり、そのあとに建物が乗ってくる、という順番です。実際に事業者が決まるのは2027年1月下旬。駅前の姿がはっきり見えてくるのは、もう少し先ということになります。

ウーブン・シティとの関係

岩波駅がここまで大きく手を入れられている理由は、やはりウーブン・シティです。

ウーブン・シティは2025年9月25日にオフィシャルローンチを迎え、フェーズ1エリアでWeavers(住民)とInventors(企業・研究者)による実証が始まっています。2026年4月には旧プレス建屋を改修した「Woven City Inventor Garage」が稼働を開始し、2026年8月にはウーブン・シティのウィーバーズ2026年募集として、静岡県民を含む一般居住者の公募も動きました。なおフェーズ2エリアの造成工事は2026年秋ごろまで続く見込みです。

裾野市も、ウーブン・シティで行われる実証実験がいずれ市街地へ展開する際、岩波駅周辺が「未来技術がどう社会に受け入れられるか」を検討する重要な場になる、と位置づけています。駅前広場は、その受け皿の入口ということですね。

通勤で使っている立場から

毎朝この駅を使っていると、工事の進み方が日単位で分かります。乗降所が県道の向かい側に移ってからは、送迎の車の流れも、駅までの歩き方も変わりました。

ただ、こうして舗装と縁石が形になってくると、完成後の朝がどうなるかが具体的に想像できるようになってきます。車と歩行者が分けられ、バスがきちんと停まれる場所ができる。それだけでも、毎日の数分は確実に変わるはずです。9月末の工期に向けて、引き続き様子を見ていきたいと思います。

よくある質問

岩波駅の駅前で車の送迎はできますか?

2026年5月25日以降、駅舎のすぐ前にあった駅前乗降所は使用できません。静岡県道337号を渡った向かい側にある一般車乗降所を利用してください。

岩波駅前広場の工事はいつ終わりますか?

現地の工事看板では令和8年(2026年)9月30日までとなっています。裾野市が公表している事業スケジュールでも、駅前広場等の附帯工事は令和8年9月完成の予定です。

岩波駅はウーブン・シティの最寄り駅ですか?

はい。トヨタが静岡県裾野市で進める実証都市「Toyota Woven City」の最寄り駅がJR御殿場線の岩波駅です。裾野市も、ウーブン・シティとの連携を視野に入れて駅周辺の拠点性を高める整備を進めています。

工事で通行止めになりますか?

作業は8時から17時の時間帯に行われています。歩行者の通路は確保されていますが、日によって動線が変わることがあります。詳細は裾野市建設部駅周辺整備課(055-994-9010)へお問い合わせください。

アクセス

場所 JR御殿場線 岩波駅前(静岡県裾野市岩波)/静岡県道337号 仙石原新田線 沿い
電車 JR御殿場線 岩波駅すぐ(沼津・岩波方面の御殿場線時刻表
問い合わせ 裾野市 建設部 駅周辺整備課(岩波駅)TEL 055-994-9010

工事は8:00~17:00の時間帯で行われています。現地は工事車両の出入りがありますので、見学の際は歩行者動線を守り、作業の妨げにならないようご注意ください。

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更新履歴

  • 2026年8月30日|初回公開(2026年8月24日撮影分)

参考リンク

※本記事は2026年8月24日時点の現地の様子と、2026年8月末時点で公開されていた裾野市の情報にもとづいています。工期や計画は変更される場合がありますので、最新情報は裾野市公式サイトをご確認ください。

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