裾野市の岩波駅前が、いま急ピッチで姿を変えています。
ウーブン・シティの玄関口となるJR御殿場線・岩波駅。2026年7月20日と21日の早朝、周辺を歩いてきました。駅前広場の造成が一気に進み、少し離れた場所には見慣れないカーブを描いた歩道橋が姿を現していて、「これは今のうちに記録しておかないと」とカメラを向けた次第です。

これがその歩道橋。まだ足場に覆われていますが、ゆるやかにカーブした橋桁がもう架かっているのが分かります。
今回は現地の工事看板を1枚ずつ読み解きながら、岩波駅周辺でいま何が起きているのかをまとめてみます。
すべて「岩波駅から徒歩5分圏内」で起きている
今回歩いてみて驚いたのが、これだけの工事がすべて駅から半径350mほどの範囲に収まっているということでした。位置関係を整理すると、こんな感じです。
| 場所 | 岩波駅からの位置 |
|---|---|
| 駅前広場の整備現場 | 北西へ約60m(駅を出てすぐ目の前) |
| 黄瀬川の渓谷 | 西へ約150m(徒歩2分ほど) |
| 曲線の歩道橋 | 北西へ約330m(徒歩5分ほど) |
いずれも標高250〜260mほど。富士山の裾野らしい高台の地形です。ここからは、駅を出て歩いた順に紹介していきます。
駅前広場の整備が大詰め(駅から約60m)

駅を出てすぐ、まず目に入るのがこの看板です。
| 工事名 | 令和7年度 都市構造再編集中支援事業 岩波駅前広場等新設工事(市道1-12号線外2) |
|---|---|
| 工期 | 令和7年9月25日 〜 令和8年7月31日 |
| 作業時間帯 | 8:00〜17:00 |
| 発注者 | 裾野市長 村田 悠/建設部 駅周辺整備課(TEL 055-994-9010) |
| 受注者 | 眞田建設株式会社(TEL 055-997-1337) |
看板には「現在」と「完成イメージ」の写真が並べて貼ってありました。完成イメージを見ると、緑地とゆるやかなスロープ、そしてそこを歩く人の姿。ただのロータリーではなく、人が滞在できる広場としてデザインされているようです。
工期は令和8年7月31日まで。この記事を書いている時点で、もう完成間近ということになります。

現場はご覧のとおり、ショベルカー(バックホウ)が何台も入って造成の真っ最中でした。手前にはヒューム管やU字溝がずらりと並べられていて、排水設備の工事も同時に進んでいる様子。奥には御殿場線の架線と、岩波の住宅街が見えます。
柵の向こうはまだ広い更地。ここが数か月後には駅前広場になるのかと思うと、なかなか想像がつきません。だからこそ、こういう「途中の景色」は記録しておく価値があると思っています。
黄瀬川と富士山、変わらない風景(駅から約150m)
駅前から西へ2分ほど歩くと、景色が一変します。

工事現場の向こうに、富士山。ウーブンシティーで働いている方が日傘をさして橋を渡っていく——そんな何気ない日常のすぐ横で、まちが作り変えられている。この対比がなんとも印象的でした。橋のたもとには新しい擁壁がすでに姿を現していて、ここも整備の途中だと分かります。

そしてその橋の下を流れているのが黄瀬川です。ごつごつとした溶岩の上を、澄んだ水が音を立てて流れていきます。富士山の噴火がつくったこの地形は、この地域ならではの景色。斜面には木製の展望デッキも設けられていて、水の流れを間近に眺められるようになっていました。
駅から歩いて2分で、こんな渓谷にたどり着ける。これは岩波のかなり贅沢なところだと思います。
カーブを描く「新しい歩道」(駅から約330m)
さらに北西へ歩くこと5分。冒頭の写真を撮った現場に到着します。

ここに立っていたのが、「新しい歩道をつくっています」という施工前・施工後のイラスト付きの看板です。
施工前の絵では、道路のカーブ沿いに歩道がありません。それが施工後の絵になると、道路の外側にゆるやかな曲線を描く歩道橋がぐるりと架かっています。歩行者が車道と分けられて、安全に通行できるようになるわけです。
工事の概要
| 工事名 | 令和7年度 都市構造再編集中支援事業(繰越明許) 市道1264号線橋梁上下部付帯新設工事(曲線橋) |
|---|---|
| 工期 | 令和8年9月25日まで |
| 作業時間帯 | 8:00〜17:00 |
| 発注者 | 裾野市長 村田 悠/建設部 駅周辺整備課 岩波駅周辺整備係 TEL 055-994-1274(駅周辺整備課 代表 055-994-9010) |
| 施工者 | 渡邊工業株式会社(TEL 055-993-7575) |
隣に並んでいる「安全掲示板」も読んでみました。施工者は裾野市深良に本社を置く渡邊工業株式会社さん。労災保険関係成立票の成立年月日が昭和42年4月1日となっていて、地元で長く続いている会社だということが伝わってきます。
そして冒頭でご紹介した現場。黒い養生シートで囲われた足場の向こう側に、すでに橋桁が架かっていました。「曲線橋」という工事名のとおり、まっすぐではない橋。設計も施工も、直線の橋よりずっと手間がかかるはずです。足場には「墜落災害の絶滅」の横断幕と、施工者のロゴ入り幕が掲げられていました。
完成すればここを歩いて渡れるようになります。今は「関係者以外立入禁止」の看板の外から眺めるだけですが、開通したら真っ先に歩きに来たいところです。
なぜ今、岩波駅なのか
これだけ大がかりな整備が同時に進んでいる理由は、やはりウーブン・シティです。
裾野市はトヨタ・ウーブン・シティの建設という大きな変化を踏まえ、令和2年度に「裾野市北部地域まちづくり基本構想」を策定。続いて令和3年度に「岩波駅周辺地区まちづくり基本計画」、令和4年度には「岩波駅周辺まちづくりの道しるべ-まちづくりデザインノート-」をまとめ、順次工事に着手してきました。
報道によれば、対象エリアは駅周辺の約32万9千平方メートル。駅前に交通広場を設け、道路には広い歩道空間を確保。国道246号をまたぐ横断歩道橋は架け替えられ、パーソナルモビリティの通行も想定した幅に拡げられました(新御宿横断歩道橋として完成済み)。
つまり今回歩いた駅前広場も曲線の歩道橋も、「ウーブン・シティの玄関口をつくる」という長期計画の一部ということになります。だからこそ、こんな狭い範囲に工事が集中しているわけですね。
次のステップは「賑わい施設」
そしてその次も動き出しています。裾野市は令和8年3月に「岩波駅周辺整備事業(賑わい施設整備)」の実施方針を公表し、公募型プロポーザルを実施中。賑わい拠点誘導施設と立体駐車場の設計・建設・運営維持管理を担う事業者を選ぶ内容です。
市の資料には、こんな趣旨のことが書かれていました。富士山の眺望、田園や用水路、黄瀬川の溶岩といった原風景が、岩波で暮らす人々の日常の中にある。それらを受け継ぎながら未来技術を受け入れ、両者が融合した「岩波らしいみんなの駅前空間」をつくっていく——。
最先端の実証都市の玄関口に、溶岩の渓谷と富士山の眺めが残っている。今回歩いてみて、この計画が言わんとしていることが少し分かった気がしました。
まとめ:今しか見られない景色
今回まとめた工事情報を整理しておきます。
| 駅前広場 | 曲線の歩道橋 | |
|---|---|---|
| 工事名 | 岩波駅前広場等新設工事(市道1-12号線外2) | 市道1264号線橋梁上下部付帯新設工事(曲線橋) |
| 工期 | 令和7年9月25日〜令和8年7月31日 | 令和8年9月25日まで |
| 駅からの位置 | 北西へ約60m | 北西へ約330m |
| 施工 | 眞田建設株式会社 | 渡邊工業株式会社 |
| 発注 | 裾野市 建設部 駅周辺整備課 | |
足場に囲まれた橋も、まだ土がむき出しの駅前広場も、あと数か月で見られなくなる景色です。岩波駅で降りれば、駅前広場・黄瀬川の渓谷・曲線の歩道橋を10分ほどで一周できます。近くを通る機会があれば、ぜひ一度立ち寄ってみてください。
完成したらまた足を運んで、ビフォーアフターを記事にしたいと思います。
お問い合わせ先
裾野市 建設部 駅周辺整備課(岩波駅)
〒410-1192 静岡県裾野市佐野1059 裾野市役所2階
電話:055-994-9010/ファクス:055-994-1279
※写真はすべて2026年7月20日・21日の早朝に撮影したものです。
※工事内容・工期は現地看板および裾野市の公表資料に基づく、記事執筆時点の情報です。最新情報は裾野市公式サイトをご確認ください。
※工事現場は関係者以外立入禁止です。写真はすべて柵の外の公道から撮影しています。


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