2026年7月24日、沼津夏まつりの初日。日が沈んだ狩野川で行われる灯ろう流しを見てきました。
ブルーにライトアップされた御成橋、その下をゆっくりと流れていくオレンジ色の灯ろう。花火大会の華やかさとはまったく違う、静かで、少しだけ厳かな時間です。御成橋から永代橋へと歩きながら見てきた当日の様子を、写真と動画でお届けします。

狩野川の灯ろう流しとは
沼津夏まつりの幕開けとして、狩野川で行われるのが灯ろう流しです。ご先祖さまの供養と、水の恵みへの感謝を込めて灯ろうを流す行事。会場は御成橋から永代橋にかけての狩野川で、河川敷の遊歩道や橋の上から見ることができます。
日没直後、まだ空にわずかな明るさが残っている時間帯からぽつぽつと灯ろうが流れはじめ、あたりが完全に暗くなるころがいちばんの見どころです。
御成橋のライトアップ
まず目に飛び込んでくるのが、ブルーにライトアップされた御成橋。昭和12年(1937年)完成の、沼津市のシンボル的な鉄橋です。土木学会の選奨土木遺産にも選ばれている歴史ある橋で、東京・隅田川の永代橋に似たアーチ形状をしています。
この青い光が狩野川の水面にまっすぐ伸びていて、そこにオレンジ色の灯ろうが重なる。この2色のコントラストこそ、狩野川の灯ろう流しならではの景色です。
御成橋から下流を見る
御成橋の西詰から下流(南)を向くと、提灯がずらりと並んだ永代橋が見えます。橋の欄干に沿って続く灯りが水面に反射して、川全体がぼんやりと明るくなる。灯ろうの数もこのあたりが多めでした。

灯ろうをじっくり眺める
河川敷まで下りて、流れてくる灯ろうを間近で。ひとつひとつに願いや想いが書かれていて、それが川の流れに乗って静かに下っていきます。狩野川はこのあたりでほとんど流れの音がしないので、灯ろうは本当に音もなく進んでいく。ここが一番、灯ろう流しらしい時間でした。
永代橋のたもとから御成橋を望む
そのまま下流へ歩いて、永代橋のたもとへ。ここから振り返ると、御成橋のブルーと沼津の街並みが一枚に収まります。右奥に見える白い主塔は、歩行者・自転車専用のあゆみ橋。1999年に完成した人道橋で、この橋の上も御成橋のライトアップを眺める定番スポットです。

灯ろうを回収する小舟
今回いちばん印象に残ったのがこの光景。永代橋の上から見下ろすと、川の中ほどに小舟が出ていて、流れてきた灯ろうを一つずつ拾い上げていました。灯ろうはそのまま海まで流すのではなく、下流でしっかり回収されているのだそうです。おそらく環境への配慮でしょう。
ライトを頼りに黙々と作業する人の姿。祈りを載せた灯ろうを、最後まできちんと引き受ける人がいる。この舟があるからこの行事が続いているんだな、と思わされる場面でした。

永代橋からの狩野川
最後は永代橋の上から上流方向を。マンションの明かり、工事中のクレーン、赤い鉄塔、そして奥に小さく光る御成橋のブルー。「沼津の夜」がまるごと詰まった一枚になりました。手前に浮かぶ灯ろうが、ここまで流れてきた証です。

来年見に行くなら
2026年の灯ろう流しはもう終わってしまいましたが、狩野川の灯ろう流しは毎年この時期に行われます。来年に向けて、実際に歩いてみて気づいたことをまとめておきます。
ねらい目は日が沈んでから
まだ空が明るいうちは灯ろうの光が目立ちません。暗くなってからのほうが、灯ろうもライトアップもぐっときれいに見えます。写真を撮るなら、空にわずかに青が残るブルーアワーが個人的にはおすすめ。街の灯りと空のバランスがちょうどよくなります。
撮影スポットは3か所
- 御成橋の上・西詰:ライトアップされたアーチを間近で。灯ろうと橋を一緒に入れやすい
- 永代橋の上:真上から見下ろす構図。回収の小舟や灯ろうのアップ、御成橋を含めた引きの夜景も撮れる
- あゆみ橋:人道橋なので三脚を立てても邪魔になりにくい。御成橋を正面から狙える
御成橋と永代橋の間は歩いてすぐ。短時間で全部回れるので、来年は3か所とも押さえてみてください。
アクセス・駐車場
JR沼津駅南口から御成橋まで徒歩約10分。まつり期間中は周辺道路の交通規制と駐車場の混雑があるので、電車で行くのがいちばんラクです。車の場合は、少し離れたコインパーキングに停めて歩くのが無難。
開催日程は例年7月下旬。詳しい日時は沼津夏まつりの公式情報で告知されるので、来年の夏が近づいたらチェックしてみてください。
まとめ
狩野川の灯ろう流しは、花火のような派手さはないけれど、沼津の夏でいちばん静かで、いちばん心に残る時間かもしれません。ブルーの御成橋と、川面をゆっくり流れていくオレンジの灯り。地元にいるとつい見逃しがちですが、一度は見ておいて損はない景色です。
沼津夏まつりはこのあと花火大会へと続きます。夏はまだこれから。

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